BLADE BEAST

────振りかぶった拳は大きな弧を描いた。




響く鈍い音。部屋の中央。

駆け寄ってきた"G.G"のメンバー全ての視線を浴びながらも、次第に力を失って倒れてゆく男に跨り始める眞紘は、行為をやめない。



飛び散る血痕。皆、黙るほどの殺気。


本当に地獄を見させるかのように。

息の根を止めることもいとわないように。


────何度も、何度も、止まらない怒りを只管にぶつけるように、繰り返し…男を殴りつけていた。