BLADE BEAST

別に。特に気にすることでもないとは思う。

眞紘が晄や恭平、豪太と何処か一線を置いて深い馴れ合いなどもしないことは知っているから。



「あ、二人とも珈琲飲む?」



なんて無言を貫いていた時、何を思ったのか晄は思いついたように手を叩いていた。

いやきっと、自分が飲みたいと思ったからなんだろうってのは何となく理解していて。


楽観的。


他の男とこんな場所で二人きりで何をしてたの?…とか面倒くさいことを聞いてこない晄は、正直楽だったりする。

自分がそうなように、けれど"その時"にはしっかり愛してくれるから。

…私の"穴"は埋まるはずだから。







────そんなこんなで、陽気極まりない晄と、そっぽを向いたまま無言を貫く眞紘と、気だるげに溜息を吐く私との、午後の珈琲ブレイクが始まった。