今度は何だと思いながら、またギシッ……と軋むソファーの音を聞いていた。
私の方に身を乗り出すように。
クルクルと毛先を巻きつけたまま、ヤツは伏し目がちな瞳を近づけて。
「やっぱり。前よりこっちの方がいい」
また唐突にそんなことを言ってくるんだ。
私の首の少し手前。
それに顔を寄せるようにして近づく眞紘はきっと香水のことを言っている。
……と、いうよりも"前"というほどに一緒にいた事などない。
私にとってはこれまたトンチンカンな発言であり、まさか天然スケコマシなんじゃないかとも思ってしまうくらいで。
「…」
「…」
ただ、見つめ合う。
何も音が入ってこない変な世界で、ただのクラスメートである眞紘と……………、
その時だった。
「莉央っー!!俺やっぱ莉央がいい〜!」
とんでもなく陽気な声。
誰でもない晄がその空間の中に入ってきたんだ。
私の方に身を乗り出すように。
クルクルと毛先を巻きつけたまま、ヤツは伏し目がちな瞳を近づけて。
「やっぱり。前よりこっちの方がいい」
また唐突にそんなことを言ってくるんだ。
私の首の少し手前。
それに顔を寄せるようにして近づく眞紘はきっと香水のことを言っている。
……と、いうよりも"前"というほどに一緒にいた事などない。
私にとってはこれまたトンチンカンな発言であり、まさか天然スケコマシなんじゃないかとも思ってしまうくらいで。
「…」
「…」
ただ、見つめ合う。
何も音が入ってこない変な世界で、ただのクラスメートである眞紘と……………、
その時だった。
「莉央っー!!俺やっぱ莉央がいい〜!」
とんでもなく陽気な声。
誰でもない晄がその空間の中に入ってきたんだ。

