ガタンという音を立てて、私はショルダーバッグをその場に落とすと思い切りその場から駆け出した。
────向かう先は外。
途中、"莉央…?!"なんて声が聞こえてきたのも無視をして、ただ一つだけ携帯を握り締めた私は半分泣きそうになりながら夜道を突っ走った。
しょうがない。たいしたことない。
そんな風に考えてたのは、自分で自分の寂しさに蓋をしていたにすぎないことだったんだ。
所詮私なんてクールぶってるだけ。
中身はこんなにもあっけなく脆い。
こんな涙目になって馬鹿みたいだ。押し潰されるように胸が痛い。あの人たちの中に私は一ミリも入っていないってのは分かってた。────私が、私として、私だけを見つけてくれることはないって。
"莉央"はこういう人間で、こういうことが得意で、ここが良いところだよね、なんて褒めてもらえることも…なくて。
これじゃ、宇宙の中の塵と一緒。
あるのかないのか分かんない。
────頑張って輝いたとしても、それをあっけなく雲が隠す。
なんだ……結局、そうなのかって。

