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その後、午後九時を回った頃を見計らって私は家に帰ることを決断した。
晄はまだ一緒にいればいいじゃんと甘えてきたけれど、これ以上は気分的に居づらいということからまた私は"ごめん"と小さく断って。
送るという声にも、"悪いから"と断ってしまったのは、やはりどんな顔を晄に向ければいいのか分からないままだったからだ。
こんなモヤついた気持ちのまま、いれない。
…どうやら実は私は器用ではない質だったらしく、晄のように割り切った行動をとることができなかった。
今まではできるだろって思ってた。
そんなの余裕。何を思うこともなくこなせるって思ってたのに、実は違かった。
ずっと、重い。
胸元で隠れている星のネックレスを握ったら、もっと息苦しくなった。

