しれっとした顔で、本当はどんなことを思ってんのかも定かじゃない男。
また──胸がギュッと痛くなった。
「…俺、変なプライドとか持つのやめるから」
「…え?」
「眞紘だけは駄目だとか…、姑息な手をつかって眞紘の好感を下げようとしちゃったりだとか…色々、言っちゃったけど、でもそれやっぱりやめるから」
「…」
「眞紘のこと、邪険に思わなくてもいい…。何も莉央のことを縛る必要はなかったんだよね?眞紘と会っちゃ駄目とか言わない。今日は俺で、明日は眞紘とかでも全然いいよ?」
「…」
そのまま、晄が使っている部屋にたどり着けば困ったように笑いながらわたしの両肩に手を置いて。
ね?とニッコリ笑う彼に何も言えなかった。
そうだって言ったらそうなのかもしれない。少し前の私だったら深く考えることもなく、まぁいいかとそれに頷いていたのかもしれない。
けど……何かが噛み合ってくれない。
また──胸がギュッと痛くなった。
「…俺、変なプライドとか持つのやめるから」
「…え?」
「眞紘だけは駄目だとか…、姑息な手をつかって眞紘の好感を下げようとしちゃったりだとか…色々、言っちゃったけど、でもそれやっぱりやめるから」
「…」
「眞紘のこと、邪険に思わなくてもいい…。何も莉央のことを縛る必要はなかったんだよね?眞紘と会っちゃ駄目とか言わない。今日は俺で、明日は眞紘とかでも全然いいよ?」
「…」
そのまま、晄が使っている部屋にたどり着けば困ったように笑いながらわたしの両肩に手を置いて。
ね?とニッコリ笑う彼に何も言えなかった。
そうだって言ったらそうなのかもしれない。少し前の私だったら深く考えることもなく、まぁいいかとそれに頷いていたのかもしれない。
けど……何かが噛み合ってくれない。

