────溜まり場に着けば、ここはいつも変わらずに賑やかな場所を貫いてくれていてホッとした。

入り口をくぐると、程よくきいた冷房が外のジメッとした暑さとを交えながらじんわりと私を冷やしてくれて。

この暑さと寒さの中間部っていつも思うけど特徴的で、ほんのりかいた汗のせいで少し肌に張り付いていた白のノースリーブトップスを、パタパタと引っ張った。




今日は本当に熱かった。

だから下は流行りのハイウェストのデニムショートパンツ。それでも暑いのだからどうしようもなく、次第に聞こえてくる楽しげな騒ぎ声を耳にしながら、同様に張り付いていた黒髪を一つにまとめあげた。




晄のこと。眞紘のこと。

いろいろあって来にくくはなってるはずだけど、それでも私はあの家にはいられない。

私が身を置ける場所が、何でもいいから欲しい。

たいしたことはしてなくても、ただ一人で時間を潰すことに変わりはないのだとしても、私は──どうしても帰りたくはなくて。