「まず最初に言うけど、この街は東西に勢力が分断されている。いつからか分からないくらい前からずっとね」
「…」
恭平は緩く微笑みながらも話しはじめた。
まさかあのとんでもない性癖を持つ恭平から教えてもらうだなんて、誰が思っただろう。
ちょっと前の私だったらその時点で拒否反応を示してしまいそうだったけれど、今となってはそんなことは二の次になるくらいにその事情ってやつを知りたく思っていた。
「一般人は東と西の境界線を気にはしてないかもしれない。普通の格好をしていればどっちの人間かなんて分からないし」
「じゃあ、そのへんは構わないの?族だとかヤクザ関係の人間のことしか、見てないわけ?」
「まぁ…だいたいはね。そもそも顔が割れてる俺らみたいな人間以外は、区別はそうそう実際つかないから」
「…そう、なの」
「でも高校生はちょっと別かな。制服でばバレちゃうから下手をすれば、低脳な奴らのやっかみを買って餌食になってしまうかもしれない」
恭平はまた薄っすらと笑っていた。
面子たちの騒ぎ声をウザがることもなく、ゲスい話をしてくることもなく、頬杖をつきながらただ真面目な話をしてくる。
「…」
恭平は緩く微笑みながらも話しはじめた。
まさかあのとんでもない性癖を持つ恭平から教えてもらうだなんて、誰が思っただろう。
ちょっと前の私だったらその時点で拒否反応を示してしまいそうだったけれど、今となってはそんなことは二の次になるくらいにその事情ってやつを知りたく思っていた。
「一般人は東と西の境界線を気にはしてないかもしれない。普通の格好をしていればどっちの人間かなんて分からないし」
「じゃあ、そのへんは構わないの?族だとかヤクザ関係の人間のことしか、見てないわけ?」
「まぁ…だいたいはね。そもそも顔が割れてる俺らみたいな人間以外は、区別はそうそう実際つかないから」
「…そう、なの」
「でも高校生はちょっと別かな。制服でばバレちゃうから下手をすれば、低脳な奴らのやっかみを買って餌食になってしまうかもしれない」
恭平はまた薄っすらと笑っていた。
面子たちの騒ぎ声をウザがることもなく、ゲスい話をしてくることもなく、頬杖をつきながらただ真面目な話をしてくる。

