BLADE BEAST

「俺には嘘を言っても無駄だから」

「…」

「だから───また…作って?」





眞紘にまたしても一つ私の本質を知られてしまった。

思えば髪を切ったことだとか、香水を変えたことだとか、コイツはいろんな部分に気づいてくれていた。

それはどれも実は私が誰かに知って欲しかったもので。そんな時に限って眞紘に不意に言われるの。

サラッと。いつの間に見てたんだよってくらいに。そして直接私に伝えてくる。

気付いたら、ちゃんとした言葉で言ってくるのが…眞紘で。






────何も言えなかった私は、いつの間にか食べ終わった眞紘に薬を飲ませ、またベッドに横になるように促した。