BLADE BEAST

なに、やってんだ。

と、自分でも理解が出来なかった。


薬とかを買ってきて看病してやることはごもっともなこととしても、今のはやんなくても構わないような行為。

いつも私を映す涼しげな瞳は閉じられていて、それをまた見下ろしてしまったのは…、それがあまりに無防備な姿であるからなのだろうか。




「…ん。……り、お?」




その時。

またハッとした私は思わず手を隠した。




眞紘が、起きた。

目を何度か擦って、ゆらゆらと虚ろな瞳で私を再び映す。

夢とうつつを彷徨うようにぼんやりと私という存在を映し、何処か安心したような顔をしていた。



「よかった…。ちゃんと莉央が、いる…」

「…」

「夢かと思った…。俺のとこなんて来るわけないって…」

「…眞紘」