え……?
「眞紘?」
「…ほっとけ」
やはり、その声がいつもより嗄れていると思ったのは気のせいじゃなかった。
よく耳をすませばコホッと、咳が聞こえてくる。
じんわりと汗だって掻いてるし、表情だっていつになく重そうにも見えた。
「眞紘、まさか…」
「いいから」
風邪……引いてる?
そう思ったら余計動けなかった。
いつものスエットに半袖Tシャツ。
ヨロリ、ヨロリと何度も倒れかけ、ソファーへと歩くそれもふらついて覚束ない。
「風邪引いてるんじゃ、」
「引いてないから」
「だって…」
「引いてな──コホッ」
ソファーに座りこんだ眞紘は、ペットボトルをテーブルの上に置いて額を押さえていた。
声なんて嗄れてまくってる。
咳だって出てる。
いつになく怠そうにして背もたれに身体を預ける眞紘は、額を押さえながらチラリと私の方を見た。
「眞紘?」
「…ほっとけ」
やはり、その声がいつもより嗄れていると思ったのは気のせいじゃなかった。
よく耳をすませばコホッと、咳が聞こえてくる。
じんわりと汗だって掻いてるし、表情だっていつになく重そうにも見えた。
「眞紘、まさか…」
「いいから」
風邪……引いてる?
そう思ったら余計動けなかった。
いつものスエットに半袖Tシャツ。
ヨロリ、ヨロリと何度も倒れかけ、ソファーへと歩くそれもふらついて覚束ない。
「風邪引いてるんじゃ、」
「引いてないから」
「だって…」
「引いてな──コホッ」
ソファーに座りこんだ眞紘は、ペットボトルをテーブルの上に置いて額を押さえていた。
声なんて嗄れてまくってる。
咳だって出てる。
いつになく怠そうにして背もたれに身体を預ける眞紘は、額を押さえながらチラリと私の方を見た。

