「アユちゃん。海楽しみだねっ!」

「……楽しみぃ〜!晄君と一緒だからもっと楽しみぃ!」

「ずるぃ!あたしは??」

「ハルカちゃんも、楽しみだねっ」




ふと正面を見れば今日も晄ハーレムが出来ている。

相変わらずの両手に華状態に最早よく飽きないものかと呆れる勢いだった。




…てか、暑すぎ。

否が応でも海に入るしかないらしいそれに備え、後ろに一つに括っている私はサッと髪を揺らした。

────何故私がここにいるのか。

それは無論、"G.G"のメンバーと美織に巻き添いを食らったからである。




断れば良かった。

こんなんだったら家にいる方がまだマシ。

…はぁ…と溜息をついていると、




「まーひろくんっ!」




やや後方右側から、声をわざとらしく跳ね上げている女のそれが聞こえてきた。