手元は動かしたままに目線だけ此方に向ける眞紘は、図れない表情のまま私に問いかけてくる。
「…どっか、行くの?」
それはさっきの電話のやり取りを聞いていたからか、果たしてそうじゃなくただの思いつきだったのか。
"G.G"との幹部達とだって馴れ合わずに何処か一線を置いている眞紘が、
いつも興味なさげに恥の方で静かにしているだけの眞紘が、
何故私のことについて尋ねてくるのか。
「…どっかって…さぁ…そんなの私も分かんないよ」
「…」
「それが何?知ってどうなんの?」
「…」
パチパチとホチキスを留めてゆく私に、眞紘は無言の視線を向けてきた。
前髪から覗くその瞳が少し苦手だ。
本当は夏休みなんてものは嫌いだから。
だって、学校に行かなきゃいけないその時間は私にとって割と好都合だったりしていたから。
家なんて、馬鹿みたいにシラけてるし、あんなところに一ヶ月強も居ていたくはない。
「…どっか、行くの?」
それはさっきの電話のやり取りを聞いていたからか、果たしてそうじゃなくただの思いつきだったのか。
"G.G"との幹部達とだって馴れ合わずに何処か一線を置いている眞紘が、
いつも興味なさげに恥の方で静かにしているだけの眞紘が、
何故私のことについて尋ねてくるのか。
「…どっかって…さぁ…そんなの私も分かんないよ」
「…」
「それが何?知ってどうなんの?」
「…」
パチパチとホチキスを留めてゆく私に、眞紘は無言の視線を向けてきた。
前髪から覗くその瞳が少し苦手だ。
本当は夏休みなんてものは嫌いだから。
だって、学校に行かなきゃいけないその時間は私にとって割と好都合だったりしていたから。
家なんて、馬鹿みたいにシラけてるし、あんなところに一ヶ月強も居ていたくはない。

