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全ての日程が終了し、ロビーに結果の紙が張り出される。
私はドキドキしながら、高校生の部の紙を探していた。
……あった。
高校生の部の紙を見つけると、私は順位の書かれたところを見た。
……けれど、予想通り私は順位の中には入っていなかった。一位はやっぱり、葵だった。
私はそれを見て視線を下に向ける。
……よく見ると、聴衆賞と書かれている隣に私の名前が書かれていた。
「……えっ!?」
あまりにも驚きすぎて、思わず声に出してしまった。
……聴衆衛生賞って事は、次のコンクールの本選には出られるんだ。
一位でもない、生まれて初めて取った賞だったけれど、何故かそれがとても嬉しかった。
「良かったな、幸音。次の本選には出演出来ることになって」
「如月おめでとー!」
二人はそう言いながら、嬉しそうに私を見た。
「うん、ありがとう」
そう喜んでいると、後ろからコツコツとヒールの音が聞こえてきた。
その音に、皆は周りを開けていくのが分かる。
私は恐る恐る後ろを見ると、険しい顔をしたお母様が立っていた。
「お母様……」
そう言った瞬間、今までにない一番強いビンタをされて、その衝撃で少し飛ばされる。
それを見た皆は、息を飲んでびっくりしていた。
「……幸音、貴方コンクールで何やってるの?私、一位じゃなきゃいけないって言ったわよね?」
「……ごめんなさい」
「謝って済むものじゃないでしょ!?」
お母様は、そう私に怒鳴る。
さすがの私でも、やっぱり怖かった。
でも、私は頑張って立ち上がり、お母様の方を見る。
「……そんな事は分かっています。私は分かっていた上で、今日の演奏を行いました」

