私は三年前のあの日から、どこかで自分の未来を捨ててしまっていたのかもしれない。
そんな私でも、未来を変えられるのだろうか。
「……私にそんな難しいこと出来るのかな?」
「出来るよ、幸音なら。一気に全部変えようとしなくていい。一つずつでも大丈夫だ。それだけでも、状況は大きく変わることだってあるのだから」
小林君を信じたいと思ったあの日。
私は心の奥底で変わりたいと感じていたのかもしれない。
……それならちゃんと自分の心に向き合わなきゃいけない。
「私、頑張ってみる」
……もう、何も失いたくない。だから今度こそ皆が笑って過ごせるようにしたい。
小林君はふっと笑い私の頭を撫でた。
「頑張れよ」
彼はたった一言しか言っていないのに、その言葉に心が温かくなった。
……変え方なんて分からない。
テストみたいに正解もある訳じゃない。
それでも、必死に自分なりの答えを探して成長していくこと……。
それが私にとって、大事な事だと思った。
「ありがとう」
窓から差し込む月の光は、まるで私達を照らしているかのように明るく輝いていた。

