「……個人情報なので、彼女が貴方に言わなかったのであれば、私たちの口からその事に関して詳しく説明することはできません。でも、一つだけ言っておきましょう」
「……何だよ」
「残念ですが、彼女は長くてあと2、3日程しか生きられないでしょう」
その言葉を聞いて、俺は目を見開いた。……2、3日って、短すぎだろ。そんなに悪くなってたのか。
「……教えてくれて、ありがとうございました」
下を向いたままそう言って、俺は病室から出ていった。
……その日はもう、目を覚ました花恋を見ることは無かった。
……次の日、俺は学校をサボって花恋の元に行った。病室を開けると、花恋の両親が声を上げて泣いていた。
……よく見ると、花恋の顔には白い布が被されている。俺は、持っていた鞄をその場に落としてしまった。
その音に気づいたのか、花恋の両親が俺の方を見る。
「遥貴くん、来てくれたのね……ちょうど今、花恋が息を引き取ったの。……今まで、花恋と一緒にいてくれてありがとう」
その瞬間、俺は全てが終わったのだと思った。
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「遥貴!どこ行ってたんだ!学校も行かずにお前は」
家に帰ると、父さんがいきなり怒鳴ってきた。
「……何、言ってんの?そういう父さんだって、夜中出ていって女連れて遊んでるじゃないか。そんな奴に言われたくないんだけど」
「遥貴、それ本当なの!?」
「あぁ、本当だ。俺、何回も見たからな」
「貴方!何でそんな事してるのよ!最低ね!」
そんな事を言う母さんに、俺はふっと笑った。
「母さんもだよ。何それ?偽善者ぶってる訳?母さんだって、会社の残業とか嘘ついて、男と遊んでたじゃないか」
「何だって!?」
父さんが驚き、二人は言い合いになる。

