「沙耶香……」

何度も キスを 繰り返した後で


頼太は そっと 部屋の灯りを 消した。


キスをした時と 同じように

頼太は 私を確かめながら 

ゆっくりと 丁寧に抱いた。


頼太の 愛を注ぎ込むような 優しい抱擁に

私は やっと 心と体が 繋がった気がした。


「んっ… 頼太…?」

「ごめん… もう駄目……」


頼太は じっと 私を 抱き締めた。


「しあわせ…」

頼太の 弾けるような胸に 私は 顔を付ける。


「沙耶香。」

愛おし気に 私を 抱き寄せる頼太の

留まらない若さに 一晩中 翻弄されて。


ぬくもりとか ふれあいの 大切さは

理屈じゃないって 私は 思った。