『ダダダダダッ―』



「ヤバい!!今日リモートだと思ったら学校だったー!お母さん今日はいいや!」



手短に話を済まし、同時に身支度も済ます。ダッシュで家を飛び出る。周囲には全く人は居なく、戸惑う一方また足を踏み出し走り出す。公園の時計を瞬時に確認する



「…七時四十分」



まだ行ける!
私はあしをとめない。久し振りの学校なのだから、遅刻などしていられない。
やっとのこと正門に着いた。



「…ひなた!?」



昇降口前で偶然、大大親友の一羽ひなたに会った。呑気にスマホをいじっている。
足を止めずにひなたを呼ぶ。



「遅刻するよ!?初日からそんな…」




「それがさー…見てよ、コレ。」




ひなたは昇降口に貼り出されている貼り紙を指した。大きく貼り出された貼り紙に書いてあるのは…




「『今日から新たな仲間が加わります。二年五組は歓迎するために昇降口前で待機すること!』…って…。」




「意味わからない。でもさ、こんだけ騒動起きるよーな貼り紙出すんだったら、見返りはあるよね。だったらまだいいかなーっておもってさ。例え勘違いだったとしても、遅刻したのは貼り紙のせいだし。」




確かに…貼り紙的には誰の目にも一度は写るくらいにわかりやすく貼ってあるし、本来ならば遅刻の時間帯だし。ひなたの理屈も納得いく部分もある。





「でも、問題は誰もいない。てことは、皆もう歓迎をし終わったのかしら?」





「そりゃわからないけど…」




私は一旦足を止め、周りを見渡した。
すると、離れたところに、ある人が。