「バッタリ会ったことは何回かあるけど」
「そのとき、どんな話する?」
「話?別に普通に、こんにちはーって、挨拶ぐらい」
「話しかけられたりとか」
「ないない。ほんと挨拶ぐらいしかしないもん」
「………」
そうなの?
瞬先輩のことだから、知ってる顔がいたらすぐ話しかけるのかと思ってたのに。
「春田先輩ってより、洋平先輩にはやったら話しかけられるけどね」
「あー」
「しつこくてやんなっちゃう」
「にっしー、彼氏いるの?」
「いないけど」
「じゃあ洋平先輩と付き合うとか……」
「やだ。タイプじゃない」
タイプじゃないってハッキリ言われてる洋平先輩を哀れんで、女子2人で笑ってしまう。
「洋平先輩……ドンマイ」
「いや、嫌いじゃないんだけどね?」
これは恋バナ……なのかはわかんないけど、こんな風に笑い合える女子が生徒会にいてくれて、よかった。
にっしーとはこれから仲良くできそうだなって、そう思えることが嬉しい。


