「あの……」
「んー?」
「……もしも」
「うん?」
「もしも、ミーハーじゃなくて……」
私はまだ、なにも知らない。
全然、知らない。
「泣けちゃうくらい、止められない恋をしている女子がいたら……本当に本気で、瞬先輩のことが好きって女子がいたら……」
恋って、なんなのか……
「そのときは……どうしますか?」
私だけが、きっと知らない……
少しの間を開けたあと、瞬先輩の彼女はまた笑った。
「どうするかは、私じゃなくて瞬くんが決めることじゃない?」
「……」
「でしょ?」
「……ハイ」
自分が子供すぎて、
恥ずかしい……


