「ここの受付って、洋平先輩のカード使ってましたよね?」
「うん、俺の使ったよ」
ドキドキを誤魔化すように話しながら座ったら、洋平先輩を見ているくせに隣に座った瞬先輩が視界の端に映りこむ。
「受付で名前言ったら、そんな人いないって言われて」
私の声に、「え、お前……洋平って偽名なの?」って、ごっつ先輩が真面目な顔して聞き返す。
「いや、友達に偽名名乗る高校生とか恐怖じゃん」
「じゃあなんでいないって言われたんだろ?」
「カードね、俺のじゃなくて兄貴のなんだわ。兄貴もう地元にいないから、カードもらったの」
なんだ……そんな理由だったのか、って。
単純な事実に苦笑を浮かべていると、会話の切れ目、瞬先輩がこちらを向く気配を感じた。


