「じゃあ、なんかあったらすぐ連絡してね」
「はい、ありがとうございました」
にっしーの家の前で別れを告げて、先輩の自転車が遠くなっていくのを見送った。
自転車のライトが照らすほうへ、どんどん遠くなっていく。
寂しいけど。
なにかあったら連絡していいんだって思えば、大丈夫。
すぐに駆けつけてくれる人がいるから、私はまだ、大丈夫。
「いらっしゃい、入って入ってー」
「お邪魔します、ごめんね急に」
「全然、どうせ明日土曜だしゆっくりしてって」
おじさんとおばさんに「お邪魔します」って挨拶をして、2階にある部屋へ入った。
誰もいない、そう思っていた室内には───
「え……」
「え」
……なんで、めぐちゃんが?
「2人、あれから口利いてないでしょ?もー、早く仲直りしてくれなきゃこっちが困るの。だからめぐのこと勝手に呼んじゃった。はい仲直りして!」
「っ……」
確かにめぐちゃんとは、あの日以来口を利いていない。
ずっとケンカしたままだけど……


