「あの、瞬先輩……」
「ん?」
「あの……手、繋いでもいいですか」
拒む理由も見当たらなくて、むしろそんなこと言う七瀬はどんだけ可愛いんだって思って、ためらいもなく手を握る。
けど。
あ、やべぇって思ったのは、その手が妙に柔らかかったから。
いや、手は何回か繋いでるし、柔らかさなんていつもと同じなんだろうけど。
でもさ。
よくよく考えたら、ここ、部屋だし?
親、いないし?
後ろ、ベッドだし?
「……ごめん、ちょっと、ごめん」
手を……ものの10秒で離した。
頭の中で危険信号が点滅したから。
今は無理。
触るの、禁止。
「あの、私なにか」
「や、ちがう、俺の問題っつーか」
「、…」
不安そうに見てくる目に、耐えられなくて。
こんなことで不安にさせてることが耐えられなくて。
俺はまた、バカ正直に言う。


