「章くんだよ」
「あきら……?あんま変わんねーじゃん!」
「変わるだろ!」
「ぶははははっ」
直人くんのおバカな発言に、なぜか瞬先輩が1番大爆笑。
それを見て、章くんがイラっとして舌打ちをした。
「てかなに?みんな知り合いなの?」
「章くんと私、同じ中学だったの」
「あー、そうなんだ!じゃあ仲いいんだ?」
「別に。ただのクラスメイトなだけ」
「ふーん?」
「………」
一瞬黙り込んだ瞬先輩が、このときなにを考えていたのかなんて、なにも気づかなくて。
気を取り直すように「じゃあ始めるか」ってみんなの前に立つ先輩を、私はいつもみたいに目で追っていた。


