「なんにもできなくても、俺は七瀬がいーの」
「、…」
「七瀬じゃなきゃ、意味ねぇーの」
「、」
「わかった?」
もうこんなの、頷くしかできなくて……
コクンって1回頷いたら……涙が落ちた。
「…うっ、……ッ、、…」
「えー……」
「…、、うーー……ッ、、」
力が抜けるように座り込んだ私の前で、同じように座り込んだ先輩の手が頭の上でポンポン動く。
震えるよりも、緊張よりも……涙が出てくる。
嬉しいのか、不安なのか、興奮なのか、わかんないけど……涙が出てくる。
頭に置かれた手の先で、先輩が笑う気配を感じて……
笑われることにさっきは怒っていたはずなのに、今はただ涙が出てくる。
気持ちが、グラングラン。
自分の気持ちも理解できないくらいに、グラングラン……
落ち着いて考えたとき、1番に芽生える気持ちはなんだろう。
嬉しい、なのか。
幸せ、なのか。
それともやっぱり自信がなくて、不安、なのか。
今はまだ、全然想像もできないけれど……
でも。
いつでもいいから、今日の日の事をちゃんと喜べたらいいな。


