ほんの数メートルの距離は、どんどんどんどん伸びていって……
いつの間にかもう、数十メートルに変わってる。
「どこまで行こっか」
「、、、」
目的もなくフラフラ歩くのは、まるで本当の恋人同士みたい。
恋人同士、なんて……経験のない私には、付き合っている2人が実際はどんな風に過ごすのか、知ってるわけじゃないけど。
でも、街ですれ違う恋人たちは、いつもフラフラ散歩してるみたいに見えたから……
今私も、そんな恋人同士になっている夢を見てるみたい。
「七瀬ー。彼女、なってくんねーの?」
「、」
手を引きながら、私の少し前を歩く先輩の横顔さえも、ドキドキしすぎて見れないのに……
それなのに、彼女になれるのか。
「一緒にいてくれればいい」……先輩はそう言ってくれたけど。
こんなに緊張するんだもん。
今はもう、一緒にいることさえ難しい気がする。


