どうにかOKをもらったことにホッとしてたら、隣の先輩がすぐに腰をあげたから……
手を繋いだままの私も、引かれるように立ち上がる。
「んじゃ、練習ついでにその辺歩いてみっか」
「え…」
「いーじゃん、練習だし」
手を繋いだまま歩くのは、もはや練習なんかじゃない。
こんな場所で手を繋いで歩くのは、もう本番の気がするんだけど……
手を繋ぐだけで、こんなに……
こんなに緊張するなら……付き合うの、ハードルが高すぎて。
やっぱり自信が、ない。
手を繋いで歩いた、ほんの数メートルの距離。
不自由なのは手だけじゃなくて、足も、顔も、言葉も……
なにもかもが不自由すぎて……体全部がガチガチすぎる。
「どこまで……行くんですか」


