斜め前にいた先輩が腰を上げたと思ったら、私の右隣に移動して座り込んだ。
待って。
心臓が、やっぱり止まりそう。
待って……
緊張して、息がうまく吸い込めない。
「……七瀬」
「、…」
緊張して、先輩の声が頭の中にうまく届かなくて……
隣から声が聞こえる度に、頭がクラクラと揺れ動く。
「俺の、さ……」
「、…」
「……彼女に、なる?」
彼女……。
瞬先輩の、彼女……
「……カノジョ…」
「……」
「…って、…ナニ、スレバ…」
頭が、全然回らない。
彼女って、なに。
先輩の彼女って、なにをすれば……
「別に、なんもしなくていーよ」
「デモ、」
「一緒にいてくれれば、それでいーの」
一緒にいることなら、できそうな気がするけど。
でも私に、瞬先輩の彼女なんて務まるの?
学校イチの人気者の先輩の彼女なんて、なんの経験もない私なんかに……


