土手の上を犬の散歩やジョギングをする人たちが通る中……
会話のない空間で、色んなことを考える。
……考えるけど。
だけど私には、わらかない。
恋人同士が別れた後の気持ちも、先輩が今どんな想いでいるのかも……
私には全然、わからないよ。
「……さっき、ごめんなさい」
「え、なにが?」
「瞬先輩とあず先輩が別れて、嬉しいって思っちゃって……ごめんなさい」
“知らないくせにそんなこと言わないで下さい”
そう言ったのは、私なのに……
瞬先輩の気持ちを知らない私が喜ぶのは、やっぱり絶対にダメな気がした。
「いや、俺もごめん。さっき生徒会室で、七瀬に八つ当たりした」
「……」
「ごめん」
振り向いて謝る先輩に、私は首を横に振る。
全然気にしてませんって、横に振る。
それを見て笑った先輩が、前に視線を戻しながら……
私にあず先輩とのことを、話し出す。


