サボ、る……?
生徒会を、2人で?
「よっしゃ、行こ」
「は、え?どこ、」
カバンを持った先輩が、私の右手首を掴んだまま生徒会室を出る。
引っ張られてついて行くしかできない足は、わけもわからずただ進んでいく。
どこに、向かうのか。
まだ生徒たちが沢山残っている放課後の廊下をどんどん進んで、階段を下りて、また下りて、足は全然止まらない。
どこ行くの?
先輩、これ、どこ向かってるの?
「お、春田、お前昨日さー」
「悪いマンボー、その話しはまた明日な」
「あ、瞬くーん、今度の日曜さー」
「ごめん、それもまた明日」
「きゃー!春田先輩さよーならー!」
「うん、さよーならー」
「きゃーー!!」
「……。」
廊下を歩くだけで、何人に声を掛けられるのか。
いつでもどこでも人気者の瞬先輩は、どれだけ注目を浴びても足を全然止めようとしない。
「、…」
“2人でサボろっか”
その言葉に、今更顔が熱くなる。
先輩、もう彼女はいないんだって……そう考えたら今更胸も熱くなる。


