「ねぇねー、瞬ちゃーん」
「チーム決めを5月にやってー…」
「ねーってば、ねぇねー」
「各チームからリーダーを選出してもらってー…」
「しゅんちゃーん」
「リーダーとの打ち合わせはー…」
「しゅー!んー!ちゃー、」
「あーーうるせえっつーの!今プリント読んでんだよ!」
瞬ちゃんが、やっと振り向いてくれた。
けど、俺を無視するみたいにまたすぐ歩き出したから、また後ろをついて行く。
「ねぇまじで、ちょっと俺の話聞いてよー」
「あー?なんだよ」
プリントに目を向けたままの瞬ちゃんだけど、返事的には話を聞いてくれるらしい。
「あのさー、どうなったの?」
「なにが」
「あず先輩」
「………」
あ、やっと足が止まった。
「どうって?」
「その後、仲直りしたの?」
「………」
「え、まさかまだケンカしたまま?」
なにも喋らない瞬ちゃんは、まだあず先輩とケンカ中らしい。
いや、つーか、あれからどんだけ経ってると思ってんの?
いくらなんでも長すぎじゃねぇ?


