<直人side>
「あれ、生徒会長がこんなとこでサボってていいの?」
購買であんぱんを買って入った学食の中で、ぼーっと座ってる瞬ちゃんを見つけた。
両脚をイスに上げてだらしなく座る瞬ちゃんの口元で、飲み干したココアのストローがプラプラ揺れている。
「明日の卒業式、在校生代表の挨拶すんでしょ?」
「んー…」
「卒業式終わったらすぐ入学式じゃん。それも生徒会長が挨拶すんでしょ?」
「んー…」
「やばいよね、緊張とかしないの?」
「んー…」
「……」
え、なにこの心ここにあらずな感じ。
瞬ちゃんのくせに、珍し…。
「瞬ちゃん?」
「んー…」
これはもしかして、あず先輩となんかあった?
え、もしかして別れたとか?
いやいやまさか、ほんとに別れるなんてことは……
「はぁぁぁーー…」
「……。」
正面に座って瞬ちゃんを観察しようと思ったのに、ため息と一緒に首がガクっとうな垂れたから、表情がまったく見えない。
つーかなに、そのため息。
長ぇし深いわ!
「……直人~」
「うん?」
あんぱんの袋を開けて、中身を出す。
ひと口ふた口食べたあんぱんを噛みながら、うな垂れたままの瞬ちゃんを見た。


