「あんたね、仮によ!仮にもしもフラれたとして!」
「は、はい」
「フラれたあとにスッキリできるなんて、そんなこと本気で思ってんの!?」
「え、」
出来ない……の?
「終わらせてスッキリ爽快?なにそれどこの炭酸飲料!?バッカじゃないのっ、恋は炭酸じゃないの、シュワシュワシュワーって泡みたいに消えてくれるようなそんな単純なもんじゃないの!」
「うんうん、その通り」
「いい?フラれてスッキリなんてそんなの理想論!フラれたあとに待っているのは地獄よ地獄!忘れたくても忘れられない、会いたくても会ったら余計好きが膨らむ、気まずくなって話すことさえできなくなる!LIMEだってメールだってなんにもできない!だってフラれてるんだもん!1回くらいいいよね?昨日も送ったけどこれで最後の1回だからいいよね?そんなことを繰り返してごらんなさい!勝手にストーカー扱いされて勝手に嫌われるのがオチ!」
「そうそう、その通り」
「フラれてないなら自分の中でまだ希望は持てるの!だけどフラれちゃったらね、自分の中ですら希望がもう持てないの!忘れる為に寝込んで泣いて食べて叫んでまた泣いて、友達に「いい加減忘れなよ~」って呆れられるくらい悲惨な地獄が続くだけ!スッキリ恋が終わるなんてそんなキレイな話はね、どこぞのおとぎ話よりもよっぽどおとぎ話だっつーの!」
力説を終えためぐちゃんの隣で、にっしーが称える拍手をしている。
私はうまく理解をすることもできないまま、呆気にとられて……
だけど胸には確実に、めぐちゃんの言葉がグサグサ刺さった。


