「あの…」
「んー?」
「ちゃんと読むんですか?そういうの貰ったら」
「あー、まぁ一応ね」
ラブレターの送り主を確認するように、瞬先輩は封筒の裏表を見ながら答えてくれた。
「でも、迷惑ですよね?彼女いるのに…」
「別にそんなこともないけど」
「迷惑じゃないんですか?」
「しつこくされてるわけじゃないからね」
そういうもの、なの?
彼女がいても、気持ちを伝えるくらいなら迷惑じゃない?
「ラブレターって、返事ってどうやって伝えるんですか?」
「そこなんだよなー、問題は。ID書いてくる子もいるけど、知らない子にメッセージは送りたくないからさ。でも無視はできねぇじゃん?困るよなー、断り方」
断り方……
断ることは、手紙を読む前から決まってるんだ。
そうだよね、だって彼女がいるんだもん。
断ることが、先輩にとっては当たり前のこと……
ドキドキしたり、ハラハラしたり。
もしかしてって、ほんの少しの夢を見ているのは、いつだって私たちだけ。
でもそっか、そうすれば終わりになるんだ。
洋平先輩が言ってたみたいに、「好き」と「ごめんなさい」を伝え合って……
ちゃんと終わりになるんだ。
それなら……
「……私も書こうかな」
「あー、絵の続き?ごめん、俺邪魔して、」
「ラブレター」
「……」


