「お、すげぇ進んでるじゃん」
急に真横にしゃがみ込んだ先輩が、床の上の絵をまじまじと見る。
ラブレター……。
私がそれを気にしたところで、瞬先輩に彼女がいることは変わらない。
だから別に、ラブレターなんて、どうでもいい。
……なんてのは、うそ。
ほんとはすっごい気になるし、できることならその封筒の中身を見せてほしいくらい気になるし、それを読んだ瞬先輩の反応だって気になる。
でも、それを気にする権利は、私にはない。
あるとするなら、それはきっと彼女のあず先輩だけ。
私みたいなただの後輩は、ラブレターにヤキモチを妬く資格すらないから……
「そんな気になる?」
「え」
「どんだけガン見してんだよ」
見てるつもりなんてなかったのに……無意識って、怖い。
視線はいつの間にか封筒に釘付けだったみたいで、気づいて逸らしたってもう遅すぎる。


