「瞬先輩、今先生と打ち合わせに」

「瞬くん、いないって」

「はー?あいつ会わなくていいときはどこにでも現れるくせに、探すといねーもんな」



大ちゃん先輩の隣から、知らない先輩も顔を出した。


すっごいピアスだらけの先輩だ……



「………」

「…?」



なんか……大ちゃん先輩にじっと見られてる気がする。


いや違う。見られているのは、私じゃなくて。



「……それ。」

「あ、え?これ、ですか?」



多分、「それ」は、私が苦戦している桜の絵。



「うん、それ。もちっと、線太くしたほうが見えやすい、かも…」

「あ、やっぱり」