準備が終わった16時30分頃、いよいよバーベキューが始まった。
コンロの上でお肉や野菜が美味しそうに焼けてきて、お腹がグーグー鳴っている。
「炭なくなったら言ってね」
ごっつ先輩が率先して火の管理をしてくれていて、その隣をにっしーが常にキープ。
バーベキュー会場はわいわいと賑やかになってきて、
空は曇ってて薄暗いけど、コンロの火のお陰でそこまで寒さは感じない。
バーベキューが始まって、約1時間。
時刻は夕方、17時30分を回ったところだ。
陽は沈みかけて、夜の暗さが迫ってきている、そんな空の下。
「私トイレ行ってくるね」
「はーい」
にっしーにトイレに行くことを告げ、バーベキュー会場を抜け出した。
背中越しにみんなの賑やかな声が聞こえてきて、それだけで気分も浮かれてくる。
建物の中にあるトイレで用を済ませ、早く外に出てみんなの所に戻ろうと歩く途中。
事件は、突然に起こる。
「七瀬さん」
誰かに名前を呼ばれて、振り向いた。
視界に映った人を見て、「げ…」って声が出そうになる。
だって、立っていたのがあの先生だったから。
ノートを破った、田中くんの学校の先生……。


