「じゃあこのまま2人で持つ?」
「……はい」
先輩がビニールの片っぽを持って歩き出すから、もう片方を持つ私も自然に歩き出す。
私よりも背の高い先輩のほうに野菜の重さが全部いっているから、私の手はなんの重さも感じない。
けど……
2人で持つビニール袋が、まるで手を繋いでいるみたいに見えて。
繋いでいるなんて、そんなことあるわけないのに。
それなのに……
ドキドキして、吐きそうだ。
「冷たっ!」
水道から出る水は、思いのほか冷たかった。
11月の自然に囲まれたこの場所は、街の中よりも気温は低い。
「やっぱまた雨降りそうだなー」
「でも屋根があるところだから、バーベキューはできそうですね」
バーベキューはお弁当を食べた場所で行われるから、少しくらい雨が降っても支障はないはず。
そんなことを考えていると、先輩が玉ねぎの皮を剥きながら話し出す。
「ねぇ、七瀬はさー」
「はい」


