「野菜、洗いに……」
「待って、俺も行く」
女子の群れを抜け出した先輩が、私の隣に駆けてくる。
「いいんですか?」
「ん?」
「女子たち」
瞬先輩も女子たちも、楽しそうに話していたから。
こんなところに来ていいのかなって……
「いーのいーの。野菜、洗いに行こうぜ」
言いながら、私が持つビニール袋に先輩の手が伸びてきた。
持ってくれるんだって分かったものの、こんなに重たいものを持たせるのは申し訳なくて。
袋から離れかけた私の手は、もう1度袋をぎゅっと掴んだ。
「え」
「私、持ちます」
ぎゅっと掴んだはずなのに、タイミング的に片っぽの持ち手しか掴めなくて。
もう片っぽは、瞬先輩の手に握られている。
「はは、なんでだよ」
「だって、重いし」
「重いから俺が持つんだけど」
「でも、」
だって、重いから持ってもらうの悪いなって、思ったんだけど……
私、間違ってる…?
「ちょ、…ははっ」
また笑われてるってことは。
やっぱり私、間違ってるのかも。


