「七瀬さん、向こうの水道でこの野菜洗ってきてもらっていい?」
「はい」
ごっつ先輩から受け取ったのは、袋に入った野菜たち。
思いのほかズッシリ重くて、一瞬腰が引けてしまった。
「大丈夫?」
「だいじょぶです」
瞬先輩、今日はいつもの数倍かっこよかったし……
あんな風に人気なのは、いつものことだし。
だけどやっぱり目に入れたくなくて、早く洗いに行こうと歩き出す。
もう絶対、気にしない。
絶対、あっちのほう見ない。
瞬先輩のことなんて、考えな……
「七瀬ー!どこ行くのー?」
「、…」
見ないって決めたはずの視線は、あっけなく先輩のほうに振り向いた。


