どうしているの?ねぇ、先輩…




「高校生活で貴重な時間を過ごせるかどうかは、アルバイトとは無関係だと思います!」



負けたくなくて、迷惑を掛けたくなくて、思いっきり言い切っちゃったけど。

どうしよう、更に突っ込まれるかもしれない。

そんな不安が過ったとき。


「私も七瀬さんと同じ意見です。それに、バイト先でだって貴重な出会いがあるかもしれないじゃないですか。どこでどんな貴重な時間を過ごすかは、人それぞれだと思います」


にっしーが助言してくれて、嬉しくて感動していたら……更に。


「俺も旭ヶ丘高校の意見に賛成!だって高校生活って、必ずしも学校生活だけが全てじゃないと思う。バイト先でも部活でも、他校の生徒とこうやって話す場所でだって貴重な時間は作れるんだし」

「そうだよね、学校が全てじゃないし、だからと言ってバイトが全てでもないし」

「確かにバイトごときでなくなる友情なら、俺もいらないかも」

「アルバイトをしてるから遊べないって子もいるけど、しなかったらお金なくて遊べないって子もいるしね」

「人それぞれなんじゃないですか?」



他の学校の生徒たちが、どんどん意見を言い合っていく。


わいわいザワザワ、意外にも熱い討論が行われて、



そうして約2時間続いた討論会は、賑やかなまま幕を閉じた……








「バーベキューだぁぁーー!」



15時30分。

お昼に私たちがお弁当を食べていた敷地で、バーベキューの準備が始まる。

さっきまでの緊張感とは打って変わって、どこの生徒も楽しそうだ。



バーべキューは2つの学校で1つのコンロを使うようで、うちの学校は田中くんの学校と一緒になった。



「おー田中っち、待ちに待ったバーベキューだぜ!」


洋平先輩に肩を組まれる田中くんに苦笑しながら、私の目は自然と瞬先輩を探してる。

意識なんてしなくても、勝手に探すこの目は止められない。



あ……。


例えその先に見たくないものがあったとしても……止められない。



他の学校の女子たちが、先輩の周りに群がっている。


……別に、いいけど。