「先生も休み返上して来てんでしょ?いやー、大変だねぇ。給料出るって言ってもダルいもんはダルいよねー。だからさ、そんな頑張ってる先生を俺は早く解放してあげたいわけよ」
「……」
「理由は違えど、俺らもバーベキューの為に早く終わらせたいわけだし。だからさ、先生。ここいらでいっちょ、先、進みませんか?」
それから5秒ほど間が空いたあと、小さく聞こえたのは……
なぜか、拍手の音。
洋平先輩に向けられる、謎の拍手。
「………チッ」
悔しそうな舌打ちが聞こえたあと、私たちのほうに詰め寄っていた先生が再び中央へ戻っていった。
よかった、討論会、やっと再開するんだ。
「ナイス、洋平」
「だろ?」
「もっと頭の良さそうなこと言えないの」
「んなのただケンカになるだけだろ」
「だね、ごめん。洋平が1番大人だったわ」
小声で話す先輩たち3人が、後ろの私たちに振り向いて……
私とにっしーに向けて、『勝利!』とでも言いたげに、笑いながら親指を立てた。
「イェイ!」
にっしーも親指を立てるから、私も慌てて親指を立てる。
頼もしすぎる先輩たちが、3人とも5割り増しでかっこよく見えるのが、なんだかとても誇らしい。
先輩たちがいるこの生徒会に入れてよかったって、今、心からそう思った……


