「うわ、雨じゃん」
洋平先輩が、雨の音に気づいて振り向いた。
「天気予報雨でしたよ」
「まじかー。バーベキューできんのかなー?」
洋平先輩とにっしーの声につられるように、瞬先輩とごっつ先輩も後ろに振り向く。
「ほんとだ、雨だ」
雨だから、きっとお母さん、どこにも出かけたりしない。
家の中で、あの男の人と……ずっと……
「七瀬?」
「………」
「おーい?」
「あ、……え?」
真正面から聞こえた声に、顔を上げたら……
瞬先輩が、首を傾げて私を見ていた。
「なんか顔色、悪くね?」
「ほんとだ」
「え、美香具合悪いの?大丈夫?」
「あ、全然、」
「そこ、さっきからうるさいぞ!」
「、」
また……怒られた。
そりゃそうだ。
他の学校は集中している中、うちの学校だけ先輩3人が後ろに振り向いてるんだもん。
怒られて、当然だ。


