「なに、して……」

「え、カレー食うの。七瀬は?なに食うの?」

「あ、お、オムライス……」

「オムライスね。おばちゃーん、カツカレーとオムライスお願いしまーす!」

「あいよー!」


私の分まで注文してくれた先輩に、開いた口が塞がらない。

あんまりにも急な展開に、ドキドキを通り越して体が硬直。


「風邪は?完治?」

「は、はい」


金曜日の夜、みんなから少し遅れた夜10時頃、瞬先輩から「具合どう?親帰ってきた?」ってLIMEがきてた。

先輩のスマホには、「既読」の文字が出ていたはず。

なのに、あんなことがあった後、なんて返信すればいいのかわからなくて。


気づいたら、時計の針は11時を回ってた。

しまいには、何度も何度も見返すそのメッセージに、胸が痛くて何度も懲りずに泣いたりして。

どうしようって悩んだ結果、生徒会の5人のLIMEグループを勝手に作って、そこにまとめて「具合は大丈夫です!ありがとう!」って、みんなに伝える形をとった。


だってあんなことがあったから……瞬先輩とは、なんだか気まずい。