君が隣にいた頃の記憶をここに置いていこう

湖に着くと、私はただひたすら湖の周りを歩いた。
途方にくれながら、前に一歩ずつ歩き出すその足は、いつもより遅く、そして重く感じた。

もう、貴方はこの世界にはいない。

そして、笑顔を見ることも、触れることもで

きなくなってしまった。

「なんで、私を置いてっちゃうの…?」

瞳からは、涙が溢れ出し、歯を食いしばりな

がら必死に涙を拭くが、次々溢れ出る涙。

君との記憶が、一つまた一つ消えていくように涙

がこぼれた。