Sweet Love~極上に甘い恋~

「――乃南さん」

聞き覚えのある声に、わたしは目を開けた。

その声に視線を向けると、
「風邪をひきますよ?」

ベッドに腰を下ろした大森さんが、わたしを見下ろしていた。

ああ、大森さんだ。

わたしは手を伸ばすと、大森さんの手を握った。

「乃南さん?」

大森さんが驚いたと言うように、わたしの名前を呼んだ。

彼の手は温かかった。

同時に、その手を懐かしいとわたしは思った。

懐かし過ぎて、わたしの胸に愛しさが込みあがってきた。