「じゃあ、甘いものでも食べますか?」

大森さんが言った。

えっ、甘いもの!?

わたしは甘いものに目がない。

何しろ、大好物ですから!

返事をしようと顔をあげた時、
「――ッ…!?」

唇が温かいものにふさがれた。

この感触って、明らかに唇ですよね?

これって、明らかにキスですよね?

しかも、ファーストキスなんですけど!

慌てて唇を離そうとした時、わたしは彼に抱きしめられた。

そのうえ逃げられないようにと言うように、後頭部に手を当てられた。

う、動けない…。