ちょうど彼女と言う名前のものが一人去ったばかりだった。 目につく女の中では一番まともにも見えたし 言い訳はしないけど、それなりに可愛かったのも確か。 だからってオレの性格が変わるわけでもない。 オレはやっぱり泣く女はうんざりで、妬かれるのとか、ワガママとかも御免だった。 「泣いたら別れる。文句言われるのもキライだから」 あいつは何も言わないで頷いた。 何回も、何回も。