体を重ねれば誰が相手だって欲は満たされる。 でも何かが違う。 強い香水の香りが鼻に突いて、オレはセミダブルのベッドから起き上がった。 ここは居心地が悪くて、オレは事が終わればすぐに外へ出たくなるんだ。 「ねぇ、春樹ぃ。今日泊まってくでしょ?」 「帰る。明日一限から講義あるし」 「えぇ〜っ、 泊まってくれなきゃ泣くよ〜」 「ふざけんな」 オレは女の部屋を出て街の方に向かった。