「そういえばさ、お前めずらしく今回の彼女とは続いてるんじゃない?そんなに体の相性良いわけ?」
「は?」
気づけば歩美と付き合いはじめて五ヵ月。
居やすかったから感じなかったけど、いつの間にかそんなに月日は経っていた。
「なぁ、オレにも回して。どうせ今回も本気なわけじゃないだろ?」
拝む仕草で近付く友達をオレは呆れて見下ろす。
誰かの女は、誰の女でもない。
そんな頃もあった。
「悪いけど可愛い妹なんでね。オレが目を離した時でも手は出すな」
「あぁ?…まぁ確かに可愛い子だもんな。つまりそれって、オレの本気だから手出すなよテメェ!ってことじゃないの?」
「お前誰に言ってんの。んなわけないだろ」
そんなことが
あるはずなかったんだ。

